葛飾北斎の「諸国瀧廻り」が無かったら、太宰府展示場は存在しなかった?!

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現在、太宰府市にある九州国物博物館で「北斎 特別展」が開催中です。

私も先日行ってまいりましたが、今回は門外不出「日新除魔図」が日本で初めて一挙公開されたということもあり、平日にもかかわらずものすごい人でした!

当時北斎の生み出す作品は、日本国内のみならず世界各地でもいたるところで大きな衝撃を与え、19世紀後半にはヨーロッパを中心に「ジャポニスム」という言葉まで誕生したほどです。

そしてフランク・ロイド・ライトも北斎の作品からインスピレーションを受けたひとりなのです。

たとえば、「史上最高のアメリカ建築」ともいわれている、フランク・ロイド・ライトの名作「落水荘」。

落水荘は2019年に世界遺産に登録されたことで、非常に人気が高い建築物です。

森の中の滝の上という、常識では考えられない場所に建てられたことで世間から一躍注目を浴びました。

施主のカウフマン氏は
「私は滝を見て過ごそうとしていたのに」と不満もあったようですが

ライトは
「滝を眺めるのではなく、滝とともに暮らすのです」と言ったそうです^^

さて実はこの「落水荘」、
北斎の「木曾海道小野ノ瀑布」という浮世絵から影響を受けたとされているんですよ。

「木曾海道小野ノ瀑布」とは、全八図からなる名所絵揃物である「諸国瀧廻り」の中のひとつです。

日本全国の有名な滝を題材にして、水の表現に挑んだ意欲作です。

「落水荘」と見比べてみると、確かに共通点が多くあるのが見受けられます。

落水荘をデザインモチーフにした展示場が、太宰府市水城に!


そんな「落水荘」をデザインコンセプトのモチーフにしたモデルハウスこそが太宰府にあるオーガニックハウス博多のモデルハウス「AZALEA(アザレア)」なんです。

アザレアはユーソニアンハウスの基本的な形状であるL型の平面を持ち、落水荘のキャンチレバーを強く印象付ける斬新な外観デザインで、陰影によって水平ラインと奥行きを表現するディテールが特徴的です。

フランク・ロイド・ライトの愛弟子である天野太郎氏のもとで建築を学び、日本の生んだ巨匠丹下健三氏のビジネスパートナー・アーキテクト5の一人で、芝浦工業大学教授でもある建築家堀越英嗣氏によるオーガニックハウス作品です。

今回の北斎 特別展には、「木曾海道小野ノ瀑布」と同じく「諸国瀧廻り」の、「下野黒髪山きりふりの滝」が展示されています。

「諸国瀧廻り」の、「下野黒髪山きりふりの滝」のポストカードです^^
こちらは旅の恰好をした人々がその雄大な瀧を見入っている姿が印象的です。

岩にあたって流れが変化する水の流れが表現されている素晴らしい作品ですので、ぜひこの機会に九州国立博物館 北斎展に行ってみて実物を見てみてくださいね!

北斎展のあとは、落水荘をモチーフとした太宰府展示場アザレアで、ライトの系譜に思いを馳せに来てみてくださいね!

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